今年はとことんお天気が悪いです。気象庁が7月4日に発表した今年の夏の予報によると、東日本は広い範囲で梅雨寒のところが多くなるとのこと。
実際、ここのところ毎週のように週末は雨が続いています。休みの週末、今日は山に行こうかな?と窓の外を開けるとどんよりとした曇り空が広がっていていきなり気持ちを挫く週末が続いていました。
その反動でしょうか?今日は登山のテーマを「雨を楽しむ」に設定して雨中の登山を決定です。登山の経験値を上げるためにも雨の中の登山も必要なスキルですし、そう考えると雨も苦でなくなります。下山後の温泉を楽しみに今日は雨登山を楽しみましょう。
ということで・・・やってきたのは那須岳です。ここは足場が岩場が多いので雨でも歩きやすいとの判断です。

郡山を10時に出発し、国道4号線を南下します。白河を過ぎてから右折して那須方面に車を走らせます。空には厚い雲が覆っています。いきなり泣きそうなお天気。
ロープウェイを越えて、峠の茶屋に車を停めます。天候はいまひとつですが、車は20台くらい停まっています。登っている人はいるんですね。
駐車場で雨具を着込み出発です。歩き出した途端雨が降ってきました。
登山口の狛犬の間を通り過ぎしばらくは土の道が続きます。雨は弱く、靴が汚れるほどではありません。やがて視界が開け右手に朝日岳が見える位置に到着しました。足元も土の道から岩場に変わりました。晴れていれば荒々しい朝日岳が見えるはずですが、真っ白な雲に隠れて何も見えません。しばらくは足元だけを眺めて峰の茶屋に到着です。

峰の茶屋には数人の登山者がいました。登り初めが遅かったせいか、すれ違うのは下山する方ばかりです。まあ・・午後から登山する人はあまりいないでしょうね。

峰の茶屋を登り始めると右手に槍ヶ岳を思わせるような岩のオブジェが見えてきます。霧がでているせいで、遠近感が狂いますね。実物より大きく見えます。雨が少し激しくなってきました。
雨具の手首、足首をしっかりと固定して雨が入らないように気を付けます。薄着ではありますが、雨具の中は少し蒸れます。ゴアのカッパでも汗のほうが体を冷やす可能性が高いです。汗をかかないようなペースが大切です。

ここで下山の集団とすれ違いました。どこかの登山グループでしょうか。10人くらいのチームの方が一心不乱に下山していきました。
驚いたのはジャージを着た女子高校生5名が(引率の先生もいましたが)ずぶ濡れで下山していたこと。何かの部活の一環で山歩きをしていたのでしょうが低体温症になっちゃいますよ。

まもなく山頂です。お天気よければロープウェイから登ってくる登山者もいるはずですが、今日は登山者しかいないようです。

この岩場がゴロゴロした感じがいいんですよね。

山頂到着・

雨も降っているので、山頂滞在もそこそこに次のピークに向かいます。来た道を戻って朝日岳に向かいます。

大きな鎌をもって登山道の整備をしている人がいました。遭対協の方がなんと雨の降る中、登山道の補修をされていました。いや~頭が下がります。(この後朝日岳、三本槍岳を登って下山しますが、自分が下山するときにちょうどこの方も下山されていました。こういう方に山は守られているんですね)

雨は静かに降り続いています。ただ今日は風がありません。風がなければ雨が降っても寒さも感じず不快な感じはありません。傾斜も優しく無心に歩けます。実はここまで傘を差して歩いていたのですが、平地を歩くように歩けました。

峰の茶屋に向かい、休憩せず朝日岳に向かって歩きます。さすがに今日は朝日岳方面に向かって歩いている登山者はいません。ひとりだけの山歩きができて、まさに理想の山歩きを楽しめそうですが、実は、この峰の茶屋から朝日岳にかけては熊の目撃情報が結構あるのです。鉢合わせをしないように、ときどき声をだしたり手を叩いて音を鳴らして歩きます。

雨の日とはいえ、お花が咲いているのは心癒されます。雨に濡れたお花はいつもより輝いていて風情がありますね。
以前、雨の飯豊を歩いた時に、雨に光るヒメサユリの群生を見ましたが雨でないと出会えない風景もあります。いつも一期一会、どんなときでも今を楽しみましょう。

朝日岳から三本槍に向かう途中、清水平にかかる木道は何かの原因で一部破損していました。大雨かなにかで土台が崩れたんでしょうか。足元に気を付けて進みます。

三本槍岳到着。標高1917メートル。この三本槍岳だけは福島県の山になるんですね。とうことでおらが山で一息つきます。
お天気悪いので山コーヒーはなし。ザックのポケットに差し込んだ、ぬるくなったペットボトルのコーヒーを出して気分だけ山コーヒーを楽しみました。
今日は、雨の中、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳と3つのピークを楽しめました。那須岳いい山だな。いつも人が沢山いる那須岳ですが、今日は寡黙な那須岳に会えてうれしいです。沈思黙考、大人の那須岳でした。(^^

さてさて、温泉を楽しみに下山しましょう。ちょっと体も冷えてきました。ガスで先が見えないこの景色も山にいるって感じでうれしいですね。(この感覚ちょっと変でしょうか?)(^^;


朝日岳まで戻ってきました。さあ、ここからは一気に下山です。

おおお、リトル弁慶の七戻り発見。規模は小さいですが、結構この構成は奇跡ですよ。

那須岳は偽穂高といわれるくらい高山の雰囲気があるんですよね。

峰の茶屋到着。ここから一気に下山しました。
下山後は、那須温泉 鹿の湯でお風呂を頂きました。(入浴料500円)+ロッカー代100円。
43度のお風呂に浸かり、ゆったり体を溶かします。あー・・いい温泉だ。
さてさて、久しぶりの山歩きで幸福感がすごくありますね。
さあ7月から9月にかけては、いよいよ本格的な高山チャレンジを始めますよ。
どこでもいいです。美しい稜線歩きを楽しみたいですね。