車窓から

入院した義父のお見舞いに定期的に福島に移動しています。
今日もそのお見舞いでしたが、病院に向かう途中、国道4号線を走る車の車窓から山々を眺めます。
郡山から福島方面に向けて走ると真っ白に輝く和尚山と安達太良山を左手に眺める形となります。やがて、二本松市を過ぎたあたりから、国道に平行になる形で東側に、鎌倉岳、移ケ岳、日山、葉山と山々の姿が浮かんできます。
はじめはどこの山かはっきりしなかったのですが、車のナビと比べながら山座同定をして山の名前をひとつひとつ確認しました。
名前がわかった阿武隈山系の雪のない山々には冬の日差しが映えていました。

知っている山を見ているとなにかが胸を締めつけられますね。
登ったことのある山を遠くから眺める幸福感。説明が難しいのですが幸せな気持ちと少し苦しさと切なさが入り混じった複雑な気持ちになります。これは多分、その山を登った記憶、例えば山々の風景、登山道の記憶、道端に咲く花々、山の森の中を差し込む日差し、雨の叩かれる尾根、果てまで続く雲海、そしてそれを眺めている自分の心の動き、たとえば登り始めの怖さ、山頂に立った時の高揚感、果てしない下山で棒になった足を交互に進めながら耐え続ける心、下山して車に乗り込んだ瞬間の安堵感などの感情、それだけでなく、登っていく時の自分の心持ち、その時に悩んでいること、困っていることまで含めた心の動きが、すべて絡み合った状態で整理できない状態で記憶が蘇るせいなのでしょう。
初めて登る山、知らない山は、大きさにかかわらず他人行儀で怖さがありますが、その山を下りてきた時には旧き友人のように、山は自分にとって近しい存在になります。
今日は、山を眺めてのドライブで、心の元気が取り戻せました。
お見舞する人は常に元気でなくてはいけないのです。

さて、次はどこの山に行こう・・・

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