八甲田山に登ってきました。八甲田山といえば頭に浮かぶのは新田次郎著で映画化された「八甲田山死の彷徨」この映画の公開は1977年なのでリアルタイムに映画館では見てはいないのですが、たまたま、テレビのなんとかロードショーでの放送を見た時に、こんな怖いことがあるのか?と衝撃を受けたことを覚えています。
その後、新田次郎さんの小説に傾倒し山に興味が出てきて安達太良山に登り・・と続いて行くのですが、それはまた別の機会で。
僕の家族には登山をする人が誰もいなかったのですが、母が、どこで仕入れてきたのか、八甲田山は怖い。谷川岳は死の山だ。うちの裏山も怖いぞ妖怪がでる。などの怖い山のリストを作っており、登ったこともないのに僕に怖い山を洗脳していたわけなのですが、毎回山の話の中に必ず名前がでてくる怖い山のひとつに八甲田山があったわけです。
時は流れ、山を始めていろいろな山を調べていく中で、八甲田山はたおやかで自然に恵まれた素晴らしい山であることがわかってきました。一度登ってみたいと思っていましたが、今回ようやく希望がかないました。
実はこの6月、5連休を取得して甲信越のいずれかの百名山にのぼるつもりでしたが、仕事が忙しすぎて休みがなくなり、5連休の休みがわずか一日になってしまったため、今日は郡山から八甲田山日帰り強行軍となります。
【新青森駅についた】
北海道には何回かいったことがありますが、青森で下車したことはありません。新幹線が青森駅ではなく新青森駅に停まることを今回初めて知りました。
駅舎にはねぶた祭の人型があります。そうそう、青森では「ねぶた」弘前では「ねぷた」というそうです。今までどちらかわからず、知り合いとこの話になった時は
「うんうん、青森のねヴた祭いってみたいね。ねヴたいいね!」と微妙な発音でごまかしていましたが、これからは「ねぶた」「ねぷた」どちらも自信をもって話ができます。
【新青森駅舎】
きれいな駅舎ですね。この後ろにバス乗り場があります。
【バス乗り場】
登山口のある酸ヶ湯温泉は1番乗り場です。十和田湖方面行です。30人くらい並んでます。バス乗れるかな?
乗車率は90%くらいでした。しっかり座れてよかった。
新青森から酸ヶ湯温泉までは90分の道のり、途中休憩場に寄りながらバスは進みます。
【酸ヶ湯温泉到着】
時計はPM1時。午後になってしまいました。夕方青森に向かうバスは5時38分が最終です。4時間38分以内に下りてこないと間に合いません。しかも酸ヶ湯温泉にも入りたいので、目標は3時間30分往復になります。1時10分出発
登り始めはゆっくり。登りあり、かと思えば下りありで山というより林道のような感じ。
石がまつられていますね。
おお、すごい木が曲げられている。それにしても気持ちの良い森ですね。
初夏の森の透明感が気持ちいいです。気温も低くて涼しいくらいです。
時間が遅かったせいか下る人とすれ違います。それにしてもなんだか、欧米人がやたら多いですね。年齢も多彩で、子供から、若者、おじいちゃん、おばあちゃんとたくさんの外人さんが下りてきます。外人さんが普段からよく訪れる山なのか?イベントでもあったのか?
お花がきれいですね。オオバキスミレかな?
カンボク?葉っぱの形が違うような・・・・
お天気は最高ですね。木道を進みます。ここは毛無岱(けなしたい)です。
わたすげがあちらこちらに見られます。
これも綺麗な花ですが・・・初めて見ます。名前がわかりません。(^^;
チングルマだ!(^_^)
一番すごかったのは、水芭蕉ですね。この近くは雪が残っていて雪解けに合わせて開花が遅れたようです。
水芭蕉の群落が見事でした。
純白のドレスをまとっているようです。
やまつつじ
大岳避難小屋到着。しっかりした大きな小屋です。
基礎が高いので3階建てのように見えます。中は覗きませんでした。
大岳避難小屋を真南に進み、山頂を目指します。振り返ると井戸岳(1537m)その向こうを進んでいくと赤倉岳、さらにすすんで宮様コース分岐からロープウェイの山頂駅に到着できます。
今度来た時はそっちを通ろう。(今日は酸ヶ湯温泉に入りたい)
避難小屋上部は雪がみっしりありました。アイゼン不要ですが、バランス悪かったです。ポールも持ってきてないのでゆっくり歩きます。
ヤッホー!山頂到着。
岩木山のシルエットが雲に浮かんでいました。
青森最高峰の岩木山、今度登りに行きますよ~!
さて下山です。下りも楽しんで下山しましょう。
雪がたっぷり残っているので、沢山の花が楽しめるんですよね。
雪のそばに咲く花は開花が遅く、雪がないところは旬な花が咲く。お陰で沢山の花を楽しめました。
チングルマの群生が見事。
可憐な花です
イワカガミ
下りは登りとは同じコースをとらず、酸ヶ湯温泉に直線的に下山できるコースを選択しました。こちらのコースも見晴らしがいいですね。今日は2つのルートを通ることができてよかったです。ただ下山で選んだこのコース雪がたっぷり残っています。
途中登山道が川のようになっているところがありました。今日はローカットの登山靴でしたので靴の中に水が入らないかヒヤヒヤしました。
火山の山ですね。硫黄の匂いが漂ってきます。
まもなく登山口というところで、なんとヤマザクラに出会いました。ヤマザクラは淡紅が華やかです。
自然の色彩は、本当に美しいです。
下山しました。時間は4時10分 当初の予定より30分早い3時間で戻って来ました。
酸ヶ湯温泉は、冬に積雪量の多さでよくテレビに紹介される温泉なんですよね。せっかく青森に来たからには思い出を残そう。
いや・・・全体そんなに入れないでしょ。
ということで酸ヶ湯温泉に入りました。お湯は本当にいいお湯でした。
ただ色々事情があって、さっと入ってさっと上がる感じになってしましたが・・・・
宿にもねぶた
お風呂を上がった後は、ショウガおでんと、ブルーベリーのアイスクリームを頂きました。
予定時間通りのバスに乗り込み新青森駅へ
運転がないので、青森の海の幸とビールを頂いて帰宅しました。
東北にもいい山がたくさんありますね。まだ登っていない多くの東北の山を楽しみたいです。今年はいくつ登れるかな?
八甲田山ありがとう。