2016年は忙しい一年でした。大きな仕事が入り、それに忙殺されて11月から12月までは、土日も持ち帰りで仕事をするといった日々が続いていました。忙しいのは良いことですが、忙しすぎるのは良い事ではありませんね。頭の中が仕事漬けになってしまい山も行けない、本も読んでも心ここにあらずという状態が続いていました。
12月中旬からようやく仕事も落ち着いて心にも余裕が戻ってきました。
そしてようやく迎えた冬休み。今日はかねてから登ってみたかった神奈川県にある日本百名山である丹沢に向かいます。
丹沢は、神奈川県北西部に広がる大規模な山塊です。今日向かうのは丹沢でも表丹沢である塔ノ岳を目指します。標高は1491mと高さはそれほどでもありません。しかし、累積標高差は1200mほどあり、決して油断はできません。
【小田急線渋川駅到着しました】
小田急線の渋川駅に到着しました。時間はPM2:30です。気温は9度、やや肌寒い気温です。渋川駅に隣接するスーパーで行動食と飲み物を買いバスに乗り込みます。もう夕方間近ということもあって、バスに乗り込んだ登山者は自分以外には1名(女性の方)だけでした。
渋川駅からバスに15分ほど揺られ登山口である大倉に到着。バス代220円でした。駅から近いっていうのはいいですね。もし下山が遅れて最終バスに乗り遅れても、駅まで歩いて戻ってこられます。バスを降りたら靴を登山靴に履き替え、バスターミナルにあるトイレを借りて山に向かいます。登りは自分一人ですが、下山する登山者と大勢すれ違いました。さすが丹沢です。人気がありますね。首都圏から近いし交通の便もいいし夏の登山シーズンはずっと人が多いんでしょうね。

登りはじめすぐの所に掲示されているヤマビル注意の看板。
丹沢はずっと前から興味があったのですが、この季節まで待っていたのはヤマビルを避けたかったからというのもありました。youtubeの映像でも見ることができますが、うねうねと蠢くヤマビルにまとわりつかれるのはかなり憂鬱です。さすがに12月の年末じゃもうヤマビルもいないでしょ。

登り始めは遊歩道のようです。傾斜もゆるく、冬の木漏れ日を楽しみながら登ります。今日登る大倉登山口から塔ノ岳を登るルートは通称「バカ尾根」と呼ばれており、ひたすら山頂を目指すコースです。足の負担は大きいですが、標高を稼げるので山頂にはそれほど時間をかけずにつけると思います。(山頂までの参考タイムは3時間40分)

堀山の家到着。登山道から4.3キロ付近。ここで降りてきた登山者の方と会話。
とし「山頂まで行かれましたか?」
登山者「途中で引き返しました。空からゴーってすごい音が聞こえるでしょう。ジェット気流で風が強い。でも天気は素晴らしくいいよ。気を付けてね」
とし「ありがとうございます」
小屋の中には2名の管理者の方がいらっしゃいました。寒いので温かいものが食べたいですね。
「お汁粉できますか?」
「ごめん、お汁粉できるけど時間がかかりそうなんですよ」
「じゃあ、すぐできる温かいやつをください」
「豚汁ならすぐできるけど、いい?」
「お願いします」
ここで頂いた豚汁、美味しかったな~。
福島の豚汁は、普通唐辛子をかけて食べますが、神奈川県では胡椒がスタンダードなのかな?写真のように胡椒がセットになっていました。
熱々の豚汁をふーふー息を吹きながらかき込みます。豚汁の具には、豚、ネギ、ゴボウ、たけのなどが入っていました。おいしかった~温まったなあ。御馳走様でした。
「今から山頂行くの?気温はマイナスになってるし、山頂までは凍結しているから、気を付けてね。もうヘッデンを付けていった方がいいよ」
アドバイスありがとうございました。気を付けて向かいます。
薄いシルエットを見せてくれている富士山の南側にゆっくりと太陽が落ちていきます。
ああきれいだな。普段山で夕景を見ること自体が少ないのでついつい見とれてしまいました。さあ、山頂まではもう少し。頑張って山頂を目指しましょう。

花立山荘から30分で山頂到着しました。ところどころ凍っているところがあります。特に危険なところはありませんが転んで怪我などしないように注意深く進みました。ここまで休憩込みで登山口から2時間10分でした。
ザックを下して一休み。完全にシルエットになった富士山を遠くに眺めます。

山頂からすぐのところに尊仏山荘があります。立派な山小屋ですね。
実は今日、午後も遅い時間から丹沢に登ったのは訳がありました。
それは、丹沢随一とも言われている表丹沢からの夜景を眺めたかったというのがその理由です。事前調査と準備(机上地図での読図とネットでのコース確認。前日までの雪の量、昨年の同日の登山記録の確認。併せてセルフレスキューの準備)をした上で今日のナイトハイクを決断しました。
カメラだけでは勿体ないので、途中で撮影を止めて、目と心に風景を焼きつけました。

登山口まで残り2キロ少しまでやってきました。ここで登ってきた時とは別のルートを選択しました。分岐を大倉高原山の家に向かいます。少し余分に歩きますが700mほどで元のルートに合流となります。なぜこちらに向かったかといえば、ここが夜景の名所だからです。ここにはキャンプ場もあるので、キャンプ場に泊まって夜景を見る選択肢もありましたね。

登り時間と同じ時間を費やして下山となりました。ナイトハイクは多少リスクもあって緊張しましたが、冬の夜でなければ見られない澄んだ夜景、日の落ちる富士山など、今夜だけの特別な景色が見られて嬉しかったですね。
ラーメンは、替え玉まで頼んでおなか一杯になりました。
今年の登山はとりあえずこれで完了です。
2016年もブログをご覧いただいた皆様。お付き合いいただいてありがとうございました。