2016年12月29日 丹沢に登ってきました

2016年は忙しい一年でした。大きな仕事が入り、それに忙殺されて11月から12月までは、土日も持ち帰りで仕事をするといった日々が続いていました。忙しいのは良いことですが、忙しすぎるのは良い事ではありませんね。頭の中が仕事漬けになってしまい山も行けない、本も読んでも心ここにあらずという状態が続いていました。
12月中旬からようやく仕事も落ち着いて心にも余裕が戻ってきました。
そしてようやく迎えた冬休み。今日はかねてから登ってみたかった神奈川県にある日本百名山である丹沢に向かいます。
丹沢は、神奈川県北西部に広がる大規模な山塊です。今日向かうのは丹沢でも表丹沢である塔ノ岳を目指します。標高は1491mと高さはそれほどでもありません。しかし、累積標高差は1200mほどあり、決して油断はできません。

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【小田急線渋川駅到着しました】
小田急線の渋川駅に到着しました。時間はPM2:30です。気温は9度、やや肌寒い気温です。渋川駅に隣接するスーパーで行動食と飲み物を買いバスに乗り込みます。もう夕方間近ということもあって、バスに乗り込んだ登山者は自分以外には1名(女性の方)だけでした。

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渋川駅からバスに15分ほど揺られ登山口である大倉に到着。バス代220円でした。駅から近いっていうのはいいですね。もし下山が遅れて最終バスに乗り遅れても、駅まで歩いて戻ってこられます。バスを降りたら靴を登山靴に履き替え、バスターミナルにあるトイレを借りて山に向かいます。登りは自分一人ですが、下山する登山者と大勢すれ違いました。さすが丹沢です。人気がありますね。首都圏から近いし交通の便もいいし夏の登山シーズンはずっと人が多いんでしょうね。

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登りはじめすぐの所に掲示されているヤマビル注意の看板。
丹沢はずっと前から興味があったのですが、この季節まで待っていたのはヤマビルを避けたかったからというのもありました。youtubeの映像でも見ることができますが、うねうねと蠢くヤマビルにまとわりつかれるのはかなり憂鬱です。さすがに12月の年末じゃもうヤマビルもいないでしょ。

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登り始めは遊歩道のようです。傾斜もゆるく、冬の木漏れ日を楽しみながら登ります。今日登る大倉登山口から塔ノ岳を登るルートは通称「バカ尾根」と呼ばれており、ひたすら山頂を目指すコースです。足の負担は大きいですが、標高を稼げるので山頂にはそれほど時間をかけずにつけると思います。(山頂までの参考タイムは3時間40分)
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コースのところどころにはベンチがあって登山者に休憩できるようになっています。
時間があるときは、のんびり休みながら登山をするのもいいと思います。
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塔ノ岳まで残り4.7キロか~

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左手から夕日を浴びて登山道を登ります。
ああ、小屋が見えてきた。
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見晴小屋です。中を覗いてみましたが人の気配はありません。
冬はお休みなのかな。まだ登り始めて2キロです。まだまだこれから。
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広く緩やかな登山道です。公園の中を歩いているみたい。

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ゆったりした登山道です。夕方の穏やかな太陽が木々の隙間から伸びています。足取りも軽く進みます。
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駒止茶屋到着。ここも無人でした。冬の間はお休みの小屋が多いんですね。
ここがちょうど中間地点くらい。距離も高さもおおよそ半分です。
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景色がいいなあ。空気もおいしく感じます。冷たい空気を胸いっぱいに吸い込みます。

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残り2.8キロ
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堀山の家到着。登山道から4.3キロ付近。ここで降りてきた登山者の方と会話。

とし「山頂まで行かれましたか?」

登山者「途中で引き返しました。空からゴーってすごい音が聞こえるでしょう。ジェット気流で風が強い。でも天気は素晴らしくいいよ。気を付けてね」

とし「ありがとうございます」

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秦野市の風景。さらにその向こうには相模湾からの太平洋が望めます。
海が近いなあ。雄大な風景です。

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登山開始1時間30分。花立山荘到着。山頂までは残り800メートルくらいですが、ようやく開いている山小屋です。記念に立ち寄りました。
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「こんにちは!」と声をかけて入ります。
小屋の中には2名の管理者の方がいらっしゃいました。寒いので温かいものが食べたいですね。

「お汁粉できますか?」
「ごめん、お汁粉できるけど時間がかかりそうなんですよ」
「じゃあ、すぐできる温かいやつをください」
「豚汁ならすぐできるけど、いい?」
「お願いします」

ここで頂いた豚汁、美味しかったな~。
福島の豚汁は、普通唐辛子をかけて食べますが、神奈川県では胡椒がスタンダードなのかな?写真のように胡椒がセットになっていました。
熱々の豚汁をふーふー息を吹きながらかき込みます。豚汁の具には、豚、ネギ、ゴボウ、たけのなどが入っていました。おいしかった~温まったなあ。御馳走様でした。

「今から山頂行くの?気温はマイナスになってるし、山頂までは凍結しているから、気を付けてね。もうヘッデンを付けていった方がいいよ」
アドバイスありがとうございました。気を付けて向かいます。

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薄いシルエットを見せてくれている富士山の南側にゆっくりと太陽が落ちていきます。
ああきれいだな。普段山で夕景を見ること自体が少ないのでついつい見とれてしまいました。さあ、山頂まではもう少し。頑張って山頂を目指しましょう。

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花立山荘から30分で山頂到着しました。ところどころ凍っているところがあります。特に危険なところはありませんが転んで怪我などしないように注意深く進みました。ここまで休憩込みで登山口から2時間10分でした。
ザックを下して一休み。完全にシルエットになった富士山を遠くに眺めます。
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山頂からすぐのところに尊仏山荘があります。立派な山小屋ですね。

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実は今日、午後も遅い時間から丹沢に登ったのは訳がありました。
それは、丹沢随一とも言われている表丹沢からの夜景を眺めたかったというのがその理由です。事前調査と準備(机上地図での読図とネットでのコース確認。前日までの雪の量、昨年の同日の登山記録の確認。併せてセルフレスキューの準備)をした上で今日のナイトハイクを決断しました。

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カメラはISO3200なのでノイズが多少のりますが、富士山もはっきり撮影できています。
ただ、実際の視界ではほぼ真っ暗です。
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海に目を向けます。足元の雪の先に夜景と相模湾。
夜景がきれいだな~。
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短くて、そしてとても贅沢な時間が過ぎていきました。
カメラだけでは勿体ないので、途中で撮影を止めて、目と心に風景を焼きつけました。
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夜になり気温がぐんぐん下がっていきます。
夜景を見飽きることはありませんが、いつまでもここにはいられません。気を付けて下山しましょう。

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花立山荘までは凍った道が続きます。くれぐれも転倒などしないように気を付けて進みます。
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花立山荘を越えたときに、ふと何かの気配を感じました。左手の斜面に何かいます。まっくらですが、良く目を凝らすと光る眼が8つこちらを見ています。
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ああ、、鹿だ。しかも小鹿がお尻を向けてこちらを見ている。
ストロボをたいても驚きもせず、こちらをずっと見続けています。
可愛いなあ。
丹沢の鹿は人に慣れているのかな?
また来るよ!またね。

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登山口まで残り2キロ少しまでやってきました。ここで登ってきた時とは別のルートを選択しました。分岐を大倉高原山の家に向かいます。少し余分に歩きますが700mほどで元のルートに合流となります。なぜこちらに向かったかといえば、ここが夜景の名所だからです。ここにはキャンプ場もあるので、キャンプ場に泊まって夜景を見る選択肢もありましたね。

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いい景色です。ほんと。

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キャンプ場だけに水も豊富。コップ一杯だけ頂きましたがおいしい水でした。

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登り時間と同じ時間を費やして下山となりました。ナイトハイクは多少リスクもあって緊張しましたが、冬の夜でなければ見られない澄んだ夜景、日の落ちる富士山など、今夜だけの特別な景色が見られて嬉しかったですね。

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大倉からバスに乗って渋沢駅に向かいます。乗客は自分一人でした。
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その後、小田急で渋沢から小田原に抜け、待望のラーメンを頂きました。
ラーメンは、替え玉まで頼んでおなか一杯になりました。
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その晩は小田原城見学へ。この写真を撮った瞬間、消灯となってお城は真っ暗になりました。いやー紙一重だった・・・

今年の登山はとりあえずこれで完了です。
2016年もブログをご覧いただいた皆様。お付き合いいただいてありがとうございました。

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