日本百名山のひとつである安達太良山に登ってきました。 安達太良山は、奥羽山脈の南部に位置し、福島県の中部にある標高1700mの山になります。安達太良山と一言でいっても、安達太良山をはじめとして、鬼面山、箕輪山、鉄山、和尚山など複数の山が連なっており、登山ルートによっては、様々な山の表情を楽しむことのできる奥の深い一面を見ることができます。 実は、今回の山行、妻と娘が一緒に行くといっていたのですが、登山直前の昨晩、数研のテスト勉強でいきなりの猛特訓が始まり、結局寝不足を理由に妻と娘が山行をキャンセル。私ひとりでの登山となりました。(T_T)
起床はAM3:00。登山用具は昨晩のうちに準備済みなので、改めて安達太良山の地図をチェックします。 出発はAM4:15。まだまわりは暗い空です。晴れてはいるけど天気大丈夫かなあ ちなみに、自宅から安達太良山の登山口までは車で1時間かかりません。
岳温泉に到着!とはいえまだ5:00を過ぎたばかり、開いているお店は当然ありません。まだ眠っている温泉街を抜け、奥岳を目指します。10分も走れば奥岳到着です。
登山口に到着しました。広い駐車場には、すでに20台程度の車が止まっています。ほとんどの車が無人ですが、朝早く登山をされた方と、くろがね小屋に泊まっている人の車でしょうか?
安達太良山にはゴンドラが運行されており、ゴンドラを使えば登りの1時間が短縮できます。が、時間はまだ5時を少し回ったばかり、ゴンドラ運行は8時30分からなので、ここから歩きになります。
まだ開いていないレストハウスを左手に見ながら登山口に向かいます。
さあ、いよいよ登山開始。
初めは歩きやすい道を進みます。気温も湿度もそれほど高くありません。うーむ歩きやすい(^^)。ソフトシェルを脱いで、Tシャツ一枚で進みます。
しばらく進むと、登山道がゲレンデに入ります。さらに進んで、またゲレンデを離れた登山道に変化します。一部道が細い場所もあり、葉についた露で、ズボンの裾が水浸しになりました。とはいえ、それほど不快な感じはありません。急斜面をぐいぐい登ります。
40分ほど歩いて、いい感じに体があったまってきた頃、ようやく山頂駅に到着です。予定より20分ほど早く着きました。登りながら大変困ったことがあったのですが、実は周りを飛び交う小さな蛾に閉口しました。何十匹という蛾が叢から、わらわらと現れては、体の周りを飛び回ります。口に入ったら困る!手で口をガードして虫を飲みこまないように防御しながらの登山となりました。口を手で押さえながら妙な姿勢のまま登ってきたせいか、少し疲れてしまいました。前回の磐梯山といい、何か虫対策が必要です。(^^)
山頂駅からは、歩きやすい木道が続きます。これは登山道というよりハイキングコースではないかい?(^^) 歩きやすい道筋に顔がほころびます。あまり登山に慣れていない方には、ゴンドラ使用もいいと思います。山頂駅までの登山道と比較すると歩きやすさに雲泥の差があります。なお、このあたりから虫も気にならないレベルになってきました。
途中視界が開ける場所がところどころあります。気持ちいい風が吹いていきます。汗が引いていきます。 あー、爽やかだなあ・・
五葉松平に到着!ここの見晴らしは最高!
花を見ると心が和みますね・・・
遠くの方に滝が見えます。耳をすましますが音までは聞こえてきません。
薬師岳の見晴らし台に到着!ここで標高1340mです。休憩にウィダーインゼリーを飲みます。凍らせていたので、ほどよく融けて飲みやすい!休憩なしできたので、5分ほど小休止。鐘をならしたり写真を撮ったりしているうちに体力も回復。足元のはるか彼方には登山口が見えます。 (あー、あそこから歩いてきたんだなあ・・・)
さらに歩いて薬師岳到着!!その薬師岳の道標を眺めながらさらに頂上を目指します。 ふと・・・明るくなっている空に気がついて振り返ると・・・・
おー!・・・・・ 雲海が足元の空を埋め尽くしている! いつの間にか雲を突き抜けていました。
ふんわりとした雲が空の果てまでを埋め尽くしています。心を揺さぶられる風景にしばし足を止めて眺めてしまいました。 この景色にさらに元気を出して、頂上を目指しましょう!!(^^)
(←雲海の動画はこちら)

頂上が見えてきました。もう少し!山頂の右上の黒いシミは汚れではなく虫です。
(山頂の様子は上の動画をご覧ください。7分ほどの動画です。冗長ですから、終わりの1分だけ見てください。(^^))

山頂到着です!!やった!誰もいない!!景色を独り占めの贅沢感と幸福感にしばし時を忘れます・・・


風に負けずに歩きます。


振り返ると安達太良山の山頂が遠くなっていました。

ここで初めて他の登山者の方とすれ違いました。 (登山者の向こうにあるのが安達太良山山頂)



沼ノ平上部に到着。昔はここを降りて、沼尻方面に抜けることができたのですが、1997年に沼の平の有毒ガスにより死亡事故が発生。それ以降このコースは通行禁止になりました。 ただ、気になったのは、降りるな!という標識が見当たらなかったこと。まあ、安達太良山に登る登山者で、この事故を知らない人はいないと思うので杞憂かな・・
(上の動画は牛の背から覗く沼ノ平)

安達太良山、鉄山の分岐の標識を6時の方向に向かいます。この方向にくろがね小屋があります。ちなみにこのくろがね小屋は、温泉のある山小屋として福島県では人気の小屋になります。今日は寄ってみることにしましょう。


峰の辻を越えて、降りてきます。 下りはスピードがでて楽しい。(^^)



崩落の斜面を左手に眺めながら降りてくると、黒っぽい外観の大きな小屋が見えてきました。 くろがね小屋です。


くろがね小屋到着! 小屋の前では6人ほどの職員の方でしょうか?楽しそうに談笑しています。 「こんにちは~」 「はいこんにちは!」 「小屋で休んでもいいですかあ~」 「いいですよ、あっでも開店が10時からになります。(現在時刻は8時)なので、お休みいただくのは結構ですが、おもてなしができないんですけど」 (@_@;)まじっすか! あああ名物のカレーが・・・ とはいえ、10時まで待つのもつらいので、また来ることにしてくろがね小屋を後にしました。
ちなみに、くろがね小屋の由来は、この黒い鐘からだそうです・・・・よ?(^_^;)多分
くろがね小屋までは、なんと自動車で来れるのです!この車はくろがね小屋の手前に停めてあったくろがね小屋の車です。
ゴンドラが動き始めたようです。 ゴンドラ使うと往復で1時間20分は時間短縮できるなあ~と独り言 次回は、ゴンドラにも乗ってみたい!!
下りは歩きやすい新道を小走りで降りてきました。 安達太良山のよかった点 ●景観の変化が起伏に富んでいる。特に山頂から馬の背に向かう尾根は一見の価値あり。 ●傾斜がなだらか。(距離が長い分、急な登りがすくない) ●歩きやすい ●登山者が多く、遭難のリスクが少ない ●広大な無料駐車場あり ●くろがね小屋という宿泊できる温泉付きの小屋がある! ここがイマイチ ●公共の交通手段が少ない 高村光太郎で有名になった智恵子のほんとうの空を感じることができた5時間の登山でした。